静岡の弁理士・弁護士 坂野史子のブログ

静岡市で活動している理系の弁理士 弁護士です。静岡のぞみ法律特許事務所 http://www.s-nozomilawpat.jp

知財事件で弁理士・弁護士について思うこと

特許・意匠・商標・不正競争防止法・著作権法等の知財事件をやっていると、弁理士と協同して代理をしたり、相手方が弁護士であったり弁理士であったりします。 最近思うのは 弁理士の良いところは ・特許明細書や仕様書等の論点となり得る箇所の指摘が的確で…

知財事件で弁理士・弁護士について思うこと

特許・意匠・商標・不正競争防止法・著作権法等の知財事件をやっていると、弁理士と協同して代理をしたり、相手方が弁護士であったり弁理士であったりします。 最近思うのは 弁理士の良いところは ・特許明細書や仕様書等の論点となり得る箇所の指摘が的確で…

複数の法律での保護を考えることの重要性

【技術】 技術的なものであれば,特許権の登録の可能性を考えるのが通常だと思います。しかしながら,結局物を解析してもわからないものであったり,製造方法の発明等の場合は,特許出願をして公開してしまうよりも,ノウハウとして秘密にしておいた方がよい…

複数の法律での保護を考えることの重要性

【技術】 技術的なものであれば,特許権の登録の可能性を考えるのが通常だと思います。しかしながら,結局物を解析してもわからないものであったり,製造方法の発明等の場合は,特許出願をして公開してしまうよりも,ノウハウとして秘密にしておいた方がよい…

契約書は自分で作る。相手方から提示されたものは必ず専門家のチェックを受ける。

ビジネスで何か約束をする際には契約書を作成してください。 契約書を作成していないと何を約束したのか証拠が残りませんので,後で約束に基づく請求や約束違反に基づく請求をすることができなくなってしまいます。 また,契約書はできるだけ自分で作りまし…

不正競争防止法事件 控訴審で勝訴しました。

husei.hanrei.jp リバースエンジニアリングは営業秘密の保護との関係で禁止されるのか?という事件でした。 地裁で3年くらいかかった事件で,知的財産権に関する事件では珍しく,4人も尋問したので大変でした。 リバースエンジニアリングは相当な時間がか…

そっくりの物を作られてしまったときどうするか

(相談) 当社が発売している商品とそっくりのコピー品が発売されていました。 なんとか止めさせる方法はないですか。 登録された権利はありません。 (回答) 物の形を保護する法律としてはデザインを保護する意匠法がすぐに思いつきます。 立体商標を保護…

これを使ってラインのスタンプを作って欲しいと言われたとき

(質問) 「過去にイラストレーターにイラストを描いてもらった。著作権は私が持っているから,このイラストを使ってラインのスタンプを作って欲しい。」 と言われました。何か注意することはありますか? (回答) イラストからラインスタンプを作った場合…

フリーランスイラストレーターの法律問題・・似てると言われたときはどうするか

(相談) 依頼されてチラシを作りました。 参考にしてくれと言われたチラシを作った人から、似ていると言われました。 少し参考にしたところはあるけれど、パーツや色は大分変更していて、全体としては異なる印象になっていると思います。 どうすればよいで…

秘密保持契約と不正競争防止法

秘密保持契約と不正競争防止法の関係についてです。 営業秘密は不正競争防止法で保護されているのですが,営業秘密は以下の3つの要件を満たす必要があります(不正競争防止法2条6項)。 ・秘密管理性 ・非公知性 ・有用性 営業秘密について争われる事件では…

顧問契約って何だろう

顧問契約をする際は以下の説明をしています。 問題が起きたときにはじめて弁護士に相談ということでは,迅速適切な解決は難しいと思います。 日頃から弁護士とざっくばらんに話をすることができる環境を整えることにより,未然に問題を防ぐことができ,問題…

秘密保持契約2・・いつまで存続させるか

秘密保持契約について,秘密にする期間をどの位にするかというのはいつも悩むところです。 専ら情報を開示する側のときは相手方にずっと義務を負わせた方がよいから契約終了後も秘密にする義務は存続するものとします。 専ら情報を開示される側のときは,で…

秘密保持契約

商品の開発をするときや作ってもらうとき,あるいは商品の取引をはじめるかどうかを検討する際等に,まだ世に出ていない情報を取引先に開示する必要が生じることがありますね。 商売を進めるために大事な技術的な情報や顧客情報等色々な秘密にしなければなら…

自己紹介記事

静岡発明協会で載せて頂いた自己紹介記事を再掲します。 このかわった経歴を生かして面白いことができたら楽しいなあと思います。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 化学を学んで,メーカーで研究をした後,弁…

フリーランスのイラストレーターの法律問題(3)・・イラストを納品したら著作権を譲渡してと言われた。どうするか?

イラストや漫画を納品したら著作権を譲渡してくださいねと言われた場合どうするか? 著作物を創作した人には著作権と著作者人格権が帰属します。 イラストや漫画を納品したからといって著作権を譲渡する契約を締結しない限り譲渡されることはありません。 イ…

フリーランスのイラストレーターの法律問題(2)ーイラストを作成したらどんな権利が発生するの?

イラストを作成したらどんな権利が発生するのでしょうか? イラストレーターにとってイラストは可愛い子供であり、商品であり、ブランド価値を高めるものですから、意に反したことをされないように予防するとともに、おかしいと思ったら根拠を示して主張でき…

フリーランスのイラストレーターの法律問題(1)ー取引先がお金を払ってくれない

イラストを完成させたのに取引先がお金を払ってくれないという事態に対してどうすれば良いでしょうか。 【まずは予防】 イラストの作成は請負契約と解釈されることが多いと思いますので、仕事の完成によって代金を支払ってくださいという権利が発生すること…

フリーランスのイラストレーターの法律問題

フリーランスのイラストレーターが困ったと思うとき ・イラストを完成させたのにクライアントがお金を払ってくれいない。 ・そもそもイラストを描いたイラストレーターにはどんな権利があるの? ・イラストを描いて納品したら著作権を譲渡してと言われた。譲…

ブログをはじめました。

昨日,一緒に御飯を食べに行ってくれた萩原まおさんにフェイスブックで書くよりもブログで書く方がたくさんの方に読んでもらえるということを教えてもらいました。 これも何かのご縁!ということでブログをはじめてみることにしました。 静岡に広げたい知的…