静岡の弁理士・弁護士 坂野史子のブログ

静岡市で活動している理系の弁理士 弁護士です。静岡のぞみ法律特許事務所 http://www.s-nozomilawpat.jp

2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

任天堂マリカー事件(マリカー社(旧商号)の商標の登録は維持されたが,不正競争防止法違反では任天堂が勝訴した事件)

任天堂が旧商号マリオカートに対して提起していた不正競争防止法違反事件について東京地裁にて勝訴したことを発表しました。 www.nintendo.co.jp 本件について, ・マリカーという商標が被告によって一昨年特許庁にて商標登録され, ・任天堂が商標法4条1…

特許侵害事件(横山基礎工事vs高知丸高)・・均等論・時機に後れた攻撃防御

本件は特許侵害事件です。 http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/005/088005_hanrei.pdf 私が注目すべきと考える点は, 1 均等論について第1要件だけではなく第2要件または第3要件をあわせて判断している点 2 均等論の第1要件の本質的部分の判…

グリー対スーパーセルオーワイ特許侵害事件・・出願経過(意見書)を斟酌して「ゲーム空間の全体」の意義を解釈し,非侵害と認定した事例

最近ゲーム業界は,著作権侵害で争った釣りゲーム事件の影響か,著作権ではなく特許侵害で争う事件が多くなっているといわています。 tokkyo.hanrei.jp 本件で注目したいのは,ゲーム特有の問題ではなく,以下のように「ゲーム空間の全体」という構成の意義…

ザ・リラクス 対ザラ・ジャパン事件・・ファッションのデッドコピー(不正競争防止法2条1項3号)が認められたが,損害額について,商品の価格差等を考慮して「原告が販売することができないとする事情」を認めた事例

ファッションのデッドコピーについて不正競争防止法2条1項3号で差止・損害賠償を請求する事例は最近結構ありますが,これもそうです。 etc.hanrei.jp ファッションはライフサイクルが短いので,意匠等で登録するコストをかける程のものではなく,不正競争…

著作権法30条の4はフェアユースなのか

文化庁の資料には改正著作権法30条の4について以下のように記載されています(なお施行は来年からです)。 【条文の骨子】 包括的に規定 著作物は、次に掲げる場合その他の当該著作物 に表現された思想又は感情の享受を目的としない 場合には、その必要と…

ブログの記事が日本語の勉強になる

オーストラリアにいらっしゃる依頼者から,私のブログは日本語の勉強になる,と仰って頂きました。 簡潔な文章でわかりやすいからということだそうです。 うれしかったので,記録に残しておきます。 これからも簡潔でわかりやすい文章を心がけたいと思います…

交通事故にあったら早めに弁護士に相談してください。

知的財産権や企業法務の他に,交通事故等のご相談も受けています。 過失割合の分析やカルテや診断書の分析には理系の素質が役に立つと感じています。 先日弁護士特約を使ってご相談にみえた方から, 「もう少し早く相談に来ればよかったんだけど・・・・」 …