静岡の弁理士・弁護士 坂野史子のブログ

静岡市で活動している理系の弁理士 弁護士です。静岡のぞみ法律特許事務所 http://www.s-nozomilawpat.jp

2018-01-01から1年間の記事一覧

不正競争防止法事件 控訴審で勝訴しました。

husei.hanrei.jp リバースエンジニアリングは営業秘密の保護との関係で禁止されるのか?という事件でした。 地裁で3年くらいかかった事件で,知的財産権に関する事件では珍しく,4人も尋問したので大変でした。 リバースエンジニアリングは相当な時間がか…

そっくりの物を作られてしまったときどうするか

(相談) 当社が発売している商品とそっくりのコピー品が発売されていました。 なんとか止めさせる方法はないですか。 登録された権利はありません。 (回答) 物の形を保護する法律としてはデザインを保護する意匠法がすぐに思いつきます。 立体商標を保護…

これを使ってラインのスタンプを作って欲しいと言われたとき

(質問) 「過去にイラストレーターにイラストを描いてもらった。著作権は私が持っているから,このイラストを使ってラインのスタンプを作って欲しい。」 と言われました。何か注意することはありますか? (回答) イラストからラインスタンプを作った場合…

フリーランスイラストレーターの法律問題・・似てると言われたときはどうするか

(相談) 依頼されてチラシを作りました。 参考にしてくれと言われたチラシを作った人から、似ていると言われました。 少し参考にしたところはあるけれど、パーツや色は大分変更していて、全体としては異なる印象になっていると思います。 どうすればよいで…

秘密保持契約と不正競争防止法

秘密保持契約と不正競争防止法の関係についてです。 営業秘密は不正競争防止法で保護されているのですが,営業秘密は以下の3つの要件を満たす必要があります(不正競争防止法2条6項)。 ・秘密管理性 ・非公知性 ・有用性 営業秘密について争われる事件では…

顧問契約って何だろう

顧問契約をする際は以下の説明をしています。 問題が起きたときにはじめて弁護士に相談ということでは,迅速適切な解決は難しいと思います。 日頃から弁護士とざっくばらんに話をすることができる環境を整えることにより,未然に問題を防ぐことができ,問題…

秘密保持契約2・・いつまで存続させるか

秘密保持契約について,秘密にする期間をどの位にするかというのはいつも悩むところです。 専ら情報を開示する側のときは相手方にずっと義務を負わせた方がよいから契約終了後も秘密にする義務は存続するものとします。 専ら情報を開示される側のときは,で…

秘密保持契約

商品の開発をするときや作ってもらうとき,あるいは商品の取引をはじめるかどうかを検討する際等に,まだ世に出ていない情報を取引先に開示する必要が生じることがありますね。 商売を進めるために大事な技術的な情報や顧客情報等色々な秘密にしなければなら…

自己紹介記事

静岡発明協会で載せて頂いた自己紹介記事を再掲します。 このかわった経歴を生かして面白いことができたら楽しいなあと思います。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 化学を学んで,メーカーで研究をした後,弁…

フリーランスのイラストレーターの法律問題(3)・・イラストを納品したら著作権を譲渡してと言われた。どうするか?

イラストや漫画を納品したら著作権を譲渡してくださいねと言われた場合どうするか? 著作物を創作した人には著作権と著作者人格権が帰属します。 イラストや漫画を納品したからといって著作権を譲渡する契約を締結しない限り譲渡されることはありません。 イ…